AICHITOKEI DENKI KK NAGOYA (アイチ時計)
ご両親の、かけがえの無い思い出が刻まれた・・・。
お父様がご自分で片方のゼンマイを取り外し、鳴らない時計のままで使われていました。
その後駆動用のゼンマイも切れたために長い間眠っていましたが、この度、新築に当たり、
父親の薫りが一杯詰まった、そしてまだ知らない「音」を取り戻すためご依頼を頂きました。
左は依頼品を蘇らせる為に探し出したアイチ時計ムーブメント。機械部分だけそっくり移植
できますが、わざわざ再生が困難な部品のみを取り替えながら復活させる事になりました。
摩耗した全ての軸受けを真円に直し、歯車の一歯一歯を点検調整して行きます。
入念なアンクル角の調整により、製造時を凌ぐコンディションに仕上がりました。
何十年ぶりに復活した時報。磨き上げた音色は、懐かしくも耳を疑うほど澄みきっています。
20150309