■クォーツ腕時計修理■
LONGINES
L140、6(ETA210 001)
世界最小厚ムーブメント
■LONGINES(ロンジン)L140.6
クォーツ(ETA210、001)世界最小厚ムーブメント(1mm)
★斉藤様(神奈川県座間市)
ムーブメントに比べ、極めて大きな文字盤のこの時計では
針の取り付けに、専用の機械台で保持しない限り、裏面の
飛び出した電池ホルダーや電子回路を傷めてしまいます。
最強の超音波で洗浄された後エピラム処理が施されます
★エピラム処理
懐中時計や腕時計の部品はほとんどが、針先ほどの軸を回転、
又は往復回転させます。その軸受けは、それこそ縫い針の先端の穴、
極僅かなオイルしか付けられません。そのため、出来るだけ多くの油を
付ける工夫がなされています。エピラム処理といって、部品の表面張力を
上げ、油が集まった状態に保ちますが、分解掃除の際に失ってしまいます。
極めて揮発性が高く(使わなくても直ぐに無くなる)また大変高価な薬剤
ですが、使わない場合の数倍以上、潤滑油をキープできるのです。
更にこの点は、潤滑油が流れて他の部位に付く事で起きる不具合を防ぎ、
長く機能を維持できます。クォーツ時計でも、同様の理由からエピラム処理
を施しますが、例外的な使われ方があります。例えば今回のETA210では
20秒に一回、つまり1分を3回のパルスで運針する時計の場合、通常の
注油では正常に動かないのです。他にもセイコーやシチズンの最上位機種
で、歯車の軸受けが全てルビーの場合も同じです。極めて繊細な仕上げを
必要とする、一部のクォーツムーブメントにとって、エピラム処理そのものが
時計修理の成果を決定付けます。
橋本時計店では、腕時計や懐中時計の全てと、一部の
高級置き時計や掛け時計に、必ずエピラム処理を施します。
(尚写真はイメージです。ほとんど全ての軸受けルビーや歯車に処理が行われます)
エピラム処理された歯車達です。
ETA210の基盤 軸受けルビーなどの全てにエピラム処理が施されます
ロンジンのクォーツL140,6(ETA210、001)は
ほんの僅かだけ小さな直径の、専用機械台で分解
組み立ての作業が行われます。そのムーブメントは
厚さが1mmしかありません。機械台に頼った修理
機械台あればこその、特別な時計修理作業です。
ETA210の回路ユニットです
IC基盤、電磁コイル、ターミナルなどアッセンブリー
錆びて半艶消しになった長針短針は、特別な手法で鏡面研磨され
肉眼で見る限りは、ほとんど新品同様の輝きを取り戻します。
仕上がったムーブメントの修理内容(成果)は、消費電流が表します。
今回のETA210の消費電流は平均値が0、2μAでした。
時計の修理履歴は裏蓋に残されます。
橋本時計店の修理履歴は必ず刻印文字に水平に
最下部に極小で記されます。お分かりになりますか
時計修理 東京都 町田市 橋本時計店 時計修理秘話
Machida city Tokyo Japan
橋本時計店では、世界最小クラスや、最小厚のクォーツムーブメントを、専用の修理工具を使い、最も電池寿命が延びるよう確実に再生する他、舶来時計と呼ばれた小さな南京虫(ゼンマイ式アンティーク腕時計)のオーバーホールから、大きな大型振子時計(フロアクロック、ホールクロック別名グランドファーザークロック、つまり大型の床置き時計)の出張修理。また、ウォルサムなどの懐中時計や昔の置き時計(ウエストミンスターチャイム)、鳩時計、柱時計の愛称(壁掛け)掛け時計、いわゆる古時計を修理します。更にブローバやオメガの音叉式腕時計。音叉掛時計やクオーツでない古いタイプの電子時計、電気時計もオリジナルを変えずに修復修理いたします。クオーツ時計でも、製造メーカーが修理を終えた古い腕時計を、部品を新調して修理致します。電池交換は全て即日渡し。年中無休です。
20150413