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吉田様の鳩時計
( POPPO#13/手塚時計 )
↓下に画像が続きます。
最大高39 最大巾32
フクロウの目が動くメカニズムです。
構造がシンプルなので、その動作は極めて微妙です。
感だけが頼りの調整作業を延々と繰り返したおかげで、今回も製造時よりはるかに大きくフクロウの目が動きます。
磨耗して、歯車のかみ合わせが無くなった軸受けを元の形に戻します。(下)鳩時計の修理で最も重要な修理内容です。
上は、北海道の夕張から東京に着いた時の機械です。
車を思い浮かべると、歯車に油を差すのは当然ですから、
このように目一杯の注油を受けた次第です。しかし時計の場合、
腕時計を含めて歯車本体には(特例を除き)油を付けません。
逆に歯車本体の油分を取り除く事こそが時計の修理なのです。
意外に思われるでしょうが、時計はごく微細な力で働きます。
油が付くと潤滑の利点よりも粘りによる抵抗が勝ってしまい
動かなくなるのです。(まだ他にも様々な理由があります)
さて、このように「時計用」でない油を全体に付けてしまいますと
時計用の鉱物性洗浄液でもアルコール類でも、きれいに取り除くことは
出来ません。通常の何倍も繰り返し繰り返し時間と根気を注いでこそぎ
落すことになります。元の表面を取り戻すには、目で見ながら歯車の一歯
一歯までも仕上げてやらなければなりません。
どうですか、きれいになったでしょう。これも隅々まで、手作業でクリーニングするのですよ。
★参考↑★
鳩時計・POPPO/手塚時計
20190409 修理履歴 カタログ